熊本近代文学研究会 12月例会

12月例会のご案内

【日時】 12月16日(土) 午後2時より
【会場】 熊本大学 文学部会議室
【発表者】坂元 昌樹 氏
【発表題目】旧制高等学校とその校友会雑誌の諸問題
       ――『龍南会雑誌』論説欄を中心として
【発表趣旨】
 旧制高等学校を含む明治期から昭和戦前期の中高等教育・学校制度に関する研究は、従来から歴史学・教 育学・文学等の各領域において並行して進められてきた。旧制高等学校に関する考察の際の重要な資料となるものが、それらの学校において内部的に刊行されていた校友会発行の学内雑誌、いわゆる「校友会雑誌」である。歴史・文化研究における重要なアルシーブであるこの「校友会雑誌」は、文学研究においては一般に個別の作家論の文脈で活用・検討される場合が多いように思われる。今回の報告では、近代日本の「校友会雑誌」をめぐる諸問題について、それを一つの言説の「場」の問題として把握し(勿論それは時代と場所によって性格は大きな偏差を含むとしても)「校友会雑誌」に共通した問題機制に関する横断的な考察を試みたい。今回は特に『龍南会雑誌』の論説欄を中心としながら、旧制高等学校生の思想と世界観の変容状況を検討する。

※発表資料は、当日配布の予定です。

坂元昌樹さんより

  • 11月も半ばを過ぎ、日増しに寒さが厳しさを増すこのごろですが、研究会の皆さまにおかれましては、お変わりありませんでしょうか?
  • 前回例会は、李詠青氏による村上春樹海辺のカフカ」のご報告と、永尾美由香氏の芥川龍之介地獄変」のご報告の二本立てとなりました。いずれも若手研究者による意欲的な発表で、例会終了後の懇親会も含め、充実した会となりました。当日ご参加の皆様、ありがとうございました。
  • 10月末の九州大学での近代文学会秋季大会をはさみ、間があく形となりましたが、本年の締めくくりとして、12月例会を企画しております。「五高の文学」企画の一環として、当方で拙い報告を準備中であります。年末のあわただしい折ですが、ご参加をいただけましたら幸いです。(なお、今回の会場は文学部会議室ですので、ご確認をお願いいたします。)
  • また、会員有志のご提案により、現在、例会後の忘年会を企画中です。先の懇親会同様、肩のこらない会を予定しておりますので、気軽にご参加いただければ幸いです。詳細に関しましては、おってお知らせいたします。
  • 「五高の文学」特集の「方位」次号、締切も近づいてまいりました。
    次第に冬へと向かう季節、会員の皆様、お体はどうぞご自愛ください。